広島のドラフト1位森下暢仁投手(22=明大)が18日、一線級の打者相手に会心の「凡打ショー」を見せた。シート打撃に初登板。最速150キロの直球を軸に、縦に落ちるカーブ、カットボール、チェンジアップを自在に操り、打者14人を相手に被安打1本。「変化球も直球も自分の思ったような球が投げられていたのでよかったです」と手応えを口にした。

まさに無双だった。最初の新外国人ピレラには内角への直球で遊飛。菊池涼、西川ら主力クラスをポンポンと打ち取った。鈴木誠には右前へポテンヒットを浴びるも、直球で詰まらせた打球だった。マスクをかぶった会沢は「真っすぐも変化球も良かった。期待していいと思います」と合格点を与えた。

即戦力の評価を証明し、「開幕投手」に内定した。佐々岡監督は「安定しているし、真っすぐでも変化球でも勝負できる。スピードも出ているし、打者の反応を見てもファウルになったりして、力とキレがあった」と森下を絶賛。「次はオープン戦の初戦を考えています」と明言した。22日のヤクルト戦(浦添)で対外試合デビューを果たすことになった。

森下はプロ入り後初の実戦に気を引き締めた。「今日はある程度、力が出せたと思うので、次で同じような力が出せないと意味ない。そこに向かってしっかり準備していきたい」。期待の新戦力が開幕ローテーションに向け、着実にステップアップしている。【古財稜明】