あーあ…。阪神の新外国人ジャスティン・ボーア内野手(31=エンゼルス)が6日、日本ハムとのオープン戦(甲子園)で本拠地デビューしたが、2打数無安打1四球と不発に終わった。オープン戦3試合で7打数無安打4三振。早く虎党を安心させる初安打がほしい。

2回の甲子園初打席では「不運」も重なった。日本ハム有原の初球ストレートを強振。詰まりながらも打球はセンター方向にはずんだ。「差し込まれて詰まってしまったけど、積極的にいこうと思ったんだ」。しかし相手は内野手全員が中堅から一塁方向に寄る“ボーアシフト”を敷いていた。遊撃石井が二塁ベース付近で打球をさばき、遊ゴロに。4回には遊撃手が左翼に位置し、外野手4人態勢に。「気づいていたけど、意識はしてなかったよ。ありとあらゆるシフトを経験してきた。その中の1つにはあったのかもしれないね」。意識はなかったが、3球三振に終わり、オープン戦初ヒットはお預けとなった。

春季キャンプでは、シート打撃で2本のアーチを描き、楽天との練習試合では実戦初ヒットも記録した。しかしその後は低調だ。バースの再来と言われる広角打法は鳴りをひそめている。矢野監督は「ストライクゾーンとかあるんじゃないかな。ボールと思いながらもストライクを取られたりとか。ちょっとかみ合ってない部分はあるかもしれない。逆に今、そういう経験ができたというのはいいのかなと思う」と前向きに受け止めた。

この日はサンズ、マルテとともにド迫力の助っ人トリオそろい踏みとなったが、3人ともノーヒットの結果に。指揮官は「迫力あるなと思いながら(見ていた)。でも結果的にね、ヒットが出なかったっていう部分では寂しいというか。経験を積んでいく中でしかできないこともある。両方の目で見ています」と複雑な心境を明かした。開幕まで残り7試合。助っ人野手の成否はチーム浮沈の鍵を握るだけに、快音が待ち望まれる。【只松憲】

▽阪神井上打撃コーチ(ボーアについて) 彼自身は冷静に自分を分析していると思う。(サンズと)2人とも野球脳というのはものすごく持っている外国人だと思う。