3月下旬に新型コロナウイルス感染が判明し、その後すでに病院から退院していた阪神長坂拳弥捕手(25)が23日、兵庫・西宮市内の球団施設内で代表取材形式による会見を行った。長坂は3月26日深夜に新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査で陽性判定を受け、翌27日から入院。4月8日に退院。その後、関西圏内のホテルで自室待機を続けてきた。
長坂の会見要旨は以下の通り。
-今の心境は
「今回の件でファンの皆様をはじめ、球界関係者の方々、多くの方々にご迷惑とご心配をおかけしてしまったので、本当に申し訳なかったと思っています」
-感染対策についてどのような認識だったか
「ニュースなどでもいろいろ注意などありましたが、自分がかかるとは、という思いも正直ありました」
-感染経路についてはっきりしていないが、14日の会食について。自粛ムードの中で参加したことは
「複数人が集まる会食というのは分かっていたので、そこは参加はしない方が良かったな、と。軽率だったなと思います」
-症状について振り返ってもらいたい
「寮で出していただいた食事を食べても味を感じなかったのでそこでおかしいな、と思いました」
-症状はどう変わっていったか
「味覚を感じない、味覚と匂いを感じないようになって、1週間くらいたって、徐々にもどってきた」
-新型コロナの症状かどうかすぐに分からなかったと思うが
「熱が出たタイミングもタイミングだったので、ちょっとコロナかもしれないなという気持ちはあったのですが、正直僕がかかるとは思っていなかったので驚きました」
-陽性と判定された時の気持ち
「ショックでしたね」
-どういった点がショック
「自分がかかるとは思っていなかった部分があったので。かかってしまったことにショックでした」
-入院中はどのような生活
「医師の方々に指示をされたように生活していた。基本的にはベッドの上で、安静にしているという感じでした」
-その際の心境
「なんとか早く退院したいなとは思っていましたけど。それと僕自身の中で反省する点もありましたし。多くの方に迷惑をかけてしまったので、申し訳ないなという気持ちになりました」
-矢野監督、福留選手らが謝罪。その後に監督やコーチ、選手と話す機会は
「監督とは電話でお話しさせていただいて。甲子園で練習している選手の方々には今日、直接謝罪をさせてもらいました」
-この期間でブランクが空いたが、筋力低下など自身の体への影響
「部屋でできることしかやっていないので、低下しているとは思いますけど。明日から鳴尾浜の方で練習させていただけることになったので。1つ1つできることからやっていきたいと思います」
-開幕が見えない中、今後の意気込みや気をつけていきたいこと
「今回の件で多くの方に迷惑をかけてしまったので。プロ野球選手としての自覚、社会人としての自覚をもう1度しっかり持って、これから生活していきたいなと思います」
-監督にはどう伝え、どういう言葉をかけられた
「退院の報告をしまして、『これからが大切だから頑張っていこうな』と、そういう話をしていただきました」
-明日から自主練習。これまではホテル待機だったと思うが、寮に戻るのはいつから
「明日からも、ホテルから鳴尾浜に通いますし、今回の件で寮の方々には本当に迷惑をかけてしまったのはありますし、僕自身も社会人として自立しないといけないと思うので、寮を出て1人暮らしを始める予定です」
なお、この日は同じく3月下旬に新型コロナウイルス感染が判明していた阪神藤浪晋太郎投手(26)伊藤隼太外野手(30)も会見に臨んだ。