中日の主砲ダヤン・ビシエド内野手(31)が「3感」で開幕を待ち望む。27日、ナゴヤ球場での自主練習後、代表取材に応じ、野球ファン、現在の環境、そして家族へと、3つの感謝を口にした。

「多くの人が苦しんでいる。ファンが待ってくれているのはありがたいことだと感じている」。まずはファンに感謝。「パンデミックの中、練習できて感謝している」と1勤1休と限られた条件ながらも、与えられた環境に二つ目の感謝の意を示した。

そして三つ目の「感」は家族。日本の「母の日」にあたる習慣は母国キューバにもあるそうで「祖母、母、妻の日だね。妻は子ども3人産んでくれた。毎年花をプレゼントして『ありがとう』と伝えているんだ。もちろん母にも連絡して伝えているよ」。日本でともに暮らす夫人、アメリカにいる母、キューバ在住の祖母への思いも語った。

キューバ時代の思い出も特別だ。15歳でキューバリーグ入りしたときは「すごく喜んでくれた。寮生活だったので、週末に家に帰って母と祖母の料理を食べるのが楽しみだった。母はやりたいことをやらせてくれる寛大な人なんだ」。野球の原点時代を支えてくれた家族への感謝は忘れることはない。ウイルス対策の「3密」と並行して「3感」の思いを胸に開幕に備える。