阪神藤川球児投手(39)が21日、甲子園で投手、野手の「分離練習」に参加した後、オンライン取材で高校球児への思いを言葉にした。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、前日20日に高校野球の夏に開催されていた甲子園大会、地方大会の中止が決定。

「人生ってどんな状況からでも立ち上がって戦うというか、社会に出れば日々戦いが待っている。そういう意味ではコロナについては誰かの責任ではない。自分個人の思いとしては、高校野球の甲子園大会が行われなかったことについて、誰か個人の責任にしてはいけないと思う」と願った上で「学生はパワーがありますから。仲間で支え合って、ここから社会に出ても、ある意味普通に大会が行われた時の選手たちよりも強い絆で社会に出て頑張っていけるんじゃないかという風に思います。今は涙を流していても、とは個人的に思います」と球児たちの胸中に気遣いながら力を込めた。

チームは前日20日に自主練習という形態を解除し、「分離練習」をスタート。監督、コーチら首脳陣の視察も解禁した。

現在の心境を問われると「甲子園球場という素晴らしい野球の聖地と言われているところで野球をさせてもらっていることを個人も感じているし、他の選手も同様に感じて、かみしめるように練習をさせてもらっているのが本音」と説明。

開幕延期で難しい調整が続くが「スタッフの方々が心配しないように、自覚を持って仕上げてくるのがプロの本質。自分たちが仕事として野球に携わっていることを考えれば、プロとしての本質を問われるシーズンになる」と表現。「いつでも試合にいける準備は十分できている。それは仕事としてやっているので当然だと思います」と強調した。