巨人は27日、1、2、3軍の全選手(育成含む91名)に加え、監督、コーチ、チームスタッフら総勢約220名へ希望を募り、希望者全員について、都内の大学医学部の研究に参加する形で、新型コロナウイルスの感染歴を調べる抗体検査を実施すると発表した。

抗体検査は、微量の血液から、新型コロナウイルスの過去の感染歴を示す抗体の有無を調べることが可能となっている。

PCR検査は検査結果が1人あたり数時間かかるが、この抗体検査は30分程度で結果が判明することから、一定規模の集団の感染の既往を把握することに適しているとされている。検査には、米FDA(食品医薬品局)が今月、精度などの性能評価を公表した検査薬のうち、高い精度を示した米国企業の試薬を使用する。

検査は希望者からの同意書を受領したことを確認した上、今週から検体(血液)の採取を始める予定。結果は、今回の研究を担当する大学医学部の専門家の助言と指導の下、今後のチームの感染防止対策に活用する。さらに検査の結果を受け、新型コロナウイルスの有無を遺伝子で判定するPCR検査の実施も検討している。

今回の研究で得られた知見と検査手法は、NPBとJリーグが共同で設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の専門家チームの指導を受けながら、他球団にも広く開示し、プロ野球界のみならず、スポーツ界全般の感染防止策に役立てていく。