#野球場観戦を待ちわびるファンへ―。 6月19日に開幕したプロ野球。チームだけでなく、プロ野球支えるさまざまな人たちが、それぞれの思いで異例のシーズンを迎えている。「球場周辺の今」としてルポする。

試合開催日のZOZOマリンの球場外周には、おいしそうなにおいと煙が立ちこめている。串焼き、牛すじ、ケバブ、たこ焼き、唐揚げ、ポテトなどなど、球場を囲むように屋台やキッチンカーが立ち並び、観客が行列を作っている。

その一角に4年ほど前から出店するチャーハン専門「濱龍」(はまりゅう)は、あんかけ、エビ、カニ、牛肉など10種類のチャーハンを提供する人気店。経営者の濱野貴博さん(33)は「ファンのみなさんに今季も当店のチャーハンを食べてほしい。プロ野球開幕には期待しています」と話す。

濱野さんは、千葉市内で中華料理店の経営に携わっている。新型コロナウイルスの感染が拡大しはじめた2月から売り上げはドンと落ちた。4月以降は、ほぼ休業。6月から営業を再開したが、客足は戻っていないという。

「家賃や人件費などがかさみ、持続化給付金の100万円では、とてもじゃないが足りない。マリンは週末やイベントのある日は300食ほど売り上げるので、経営的にも大きい。早く営業を再開したい」と話している。