ソフトバンクが、今季初のサヨナラ負けを喫し、16年4月7日以来、工藤ホークスワーストタイの借金3となった。

同点で迎えた9回。4番手泉が2四球と犠打野選で無死満塁の大ピンチを招き、西武森に初球をセンター前に運ばれた。工藤監督は「投手は打たれる時もある。日頃からバッテリーでのミーティングもしてくれている。ただ、今日(28日)みたいな(連続四球)投球でなく攻めていってほしかった」と肩を落とした。2リーグ制後、ホークスが開幕9戦で借金3以上となったことは過去10度あるが、そのうち8度はBクラス。すでに2度目の3連敗。工藤監督の言葉に力がないのは当然だった。

6連戦の怖さも痛感した。6回山川に同点ソロを浴び、この6戦で5発を許した。「勢いのある打者を作ってしまった」。6連戦で2勝4敗と負け越す要因のひとつにもなった。

投手力だけの問題でもない。3回以降は無安打に抑えられた。7回1死後からは平井、ギャレット、増田の西武リリーフ陣から6者連続三振を喫した。前日(27日)も4回から無得点。「序盤はうまく点が取れるが、そのあとの1点が、ですね…」。開幕9戦で8パターン目の打線で臨んだが後半に得点が取れない。

30日からは札幌で日本ハムと対戦する。再び敵地6連戦となり「ひとつひとつ勝っていくことだけを考えていきたい。選手は頑張っているので打線がつながるようにしていきたい」。工藤監督の静かな口調には、雪辱の思いが込められていた。【浦田由紀夫】

▽ソフトバンク栗原(2回に2点適時打)「追い込まれていたので、何とか粘る気持ちで打ちにいきました」

▼ソフトバンクは今季9試合を戦い3勝6敗。この時点で3勝以下は、前身球団を含め2リーグ分立後11度目。過去10度中優勝は1度もなく、Bクラスが8度もある。