うった、投げた、抑えた! 今秋ドラフト候補の大院大・打田雷樹(うった・らいき)投手(4年=日本航空石川)が、視察したプロ7球団の前で猛アピールした。春季リーグが中止となった関西6大学リーグ代替試合の神戸学院大戦(皇子山)に先発し、5回6奪三振で1安打無失点。187センチの長身から投げ下ろす最速147キロの直球にスライダーやカーブを織り交ぜた右腕が、力強く0を並べた。

打田 スカウトに見せられる場に感謝です。左打者は得意なので、真っすぐとわかっていても打たれない球を内角に投げることができました。山本由伸投手(オリックス)が理想です。

1年秋のリーグ戦で4勝(2敗)を挙げ、新人賞にあたる平古場賞(新人賞)を受賞した。2年春から主戦を任され、通算18勝10敗。3年春のリーグ戦は6勝(1敗)を挙げてベストナインに選ばれた。だが、大学ラストイヤーはコロナ禍で4月から2カ月半活動を自粛。やっと巡ってきた代替試合の登板機会で、プロへのアピールに成功した。

「名字由来net」によると、「打田」は日本で約4600人の珍名さん。読みは「うちだ」や「うつだ」が多く、「うった」はさらにレア名字だ。「地元(奈良)では珍しくないんですが」と明かすが、雷樹の名前と合わせ、プロ入りがかなえばインパクトは抜群。ますます活躍が楽しみだ。【佐藤妙月】