神宮での有観客初戦は、延長戦の末に引き分けた。

ヤクルトの先発、ドラフト2位吉田大喜投手(22)は自ら先制適時打を放ったが、初勝利は持ち越しとなった。

「得意ではない」と言う打撃で、ヤクルトファンに衝撃を与えた。0-0で迎えた2回1死二、三塁、巨人先発今村の初球120キロスライダーを右前へ運び、先制の2点適時打。プロ初安打がチャンスで生まれ、思わず笑顔を見せた。日体大時代は指名打者制だったため、安打は高校以来。「(コーチに)振れば何かあると言われたので、しっかり初球から振ろうと決めていたので、たまたま頭を越えてくれた。ちょんと当たっただけだったので、あんまりいい感触ではなかった。なんとか点にしたかったので、結果的にはよかったです」と振り返った。

マウンドでは、球数をかけながらも粘りの投球を見せた。3回は1死一、三塁のピンチを作るも坂本、丸を変化球で抑えて無失点で切り抜けた。5回は大城に2ランを浴びたが、後続を断って5回被安打6の4奪三振、2失点の98球で勝利投手の権利を手にしたが、中継ぎが同点とされ勝利は消えた。

ファンからは大きな拍手を受け「声援もあって、投げやすかった。すごい力になりました。先頭を四球で出した回があったので、そこは経験して成長して次につなげられたら」と話した。

高津監督は「いいところ、悪いところがある。少しずつ慣れていって、経験して次へつなげてほしい。あのまま勝っているのが良かったのかもしれないが、そんなに簡単じゃない、甘くない世界なので、また次に期待します」と評価した。次回以降の登板については「状態を見て」と言及した。