火曜日に勝てない…。広島が僅差で敗れ、25日以来の最下位に転落した。先発の九里亜蓮投手(28)が7回1失点と力投。しかし終盤の8回に逆転を許し、1点差を巻き返すことができなかった。火曜日は今季4戦4敗。1点差の試合は5戦5敗。借金は今季最多タイの「6」で、2勝8敗1分けの本拠地の結果が借金を全て抱え込む形となっている。

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広島は“ブラックチューズデー”の呪縛を解くことができなかった。1点を追う最終回、2死から田中広が左翼線を破る二塁打で出塁。同点のチャンスで代打磯村。ポップフライが上がると本拠地に駆けつけた4900人を超える鯉党から「あー」と落胆の声が重なり、打球は一塁手ビシエドのグラブに収まった。

ここ3試合苦しい登板が続いていた先発九里が7回1失点と力投。4試合連続で試合序盤の3回に失点していたが、この日は“魔の3回”を3者凡退で切り抜け、突破に成功。1点を追う7回に松山の同点打、会沢の右前打で一時勝ち越し。しかし終盤に逆転を許した。

1点リードの8回に登板した塹江が2死一塁からビシエドに右翼線を破られた。中継プレーで一塁走者の大島が本塁でタッチアウトの判定。しかしリプレー検証で大島の右手が先と判定が覆り、同点とされた。会沢は「少しでも当たってしまうとダメだし、前に出ると追いタッチになる。コリジョンルールを考えながらのプレーだったけど、悔しい結果になった」と肩を落とした。悪い流れを断ち切れず、2死一、三塁から登板した菊池保がA・マルティネスに決勝の内野安打を許した。

試合のない月曜日を除いて、今季火曜日は4戦4敗だ。6連戦の初戦で波に乗ることができていないだけに佐々岡監督は「頭というのは取りたいところ。でも今日は今日で、また明日切り替えてやります」と話した。

今季は接戦もものにできていない。1点差ゲームは5戦5敗。マツダスタジアムでは2勝8敗1分けで、現在の借金「6」を本拠地で全て抱え込んでいる形だ。指揮官は「あまり勝てていないので、明日は…」と前を向いた。負の要素を「勝利」の2文字で振り払っていくしかない。【古財稜明】