元メジャーで埼玉に新加入した田沢純一投手(34)が、BCリーグ初登板を果たした。

あいさつ代わりの3者凡退だった。田沢は0-0の6回、2番手で初登板。左打者をスプリットで空振り三振、右打者をスライダーで空振り三振、左打者をスプリットで二ゴロ。球場表示の最速は147キロだったが、球団のガンでは152キロを記録。「かなり緊張しました。初登板だし、どういうバッターか知らないので」と打ち明けたが、3人目の初球にはクイックで投げ、タイミングをずらした。大柄な5番打者相手に「びびったから」と冗談めかしたが、データがなくても洞察で補った。

次のステージへ再発進の登板だ。角監督は「このオフ、もう1回メジャーを目指す。それがダメなら、もう1年やってNPBも。それが共通認識です」と、2年はNPB入りできない現行ルールを踏まえて話した。熊谷では今季初の有観客試合。田沢は「振り返って、今日の登板が良かったなと言えたらいい」とファンに帽子を取って応えた。

◆田沢純一(たざわ・じゅんいち)1986年(昭61)6月6日、横浜市生まれ。横浜商大高では2年夏に甲子園出場(登板なし)。05年に新日本石油ENEOS(現ENEOS)入社。08年都市対抗で4勝を挙げて優勝し橋戸賞受賞。同年12月、レッドソックスと3年契約し、日本のプロ野球を経ずにメジャー契約を結んだ初の日本選手となった。13年ワールドシリーズ優勝。17年からマーリンズ、18年途中からエンゼルスでも登板。大リーグ通算388試合21勝26敗4セーブ、89ホールド、防御率4・12。7月13日にBC・埼玉入団発表。180センチ、90キロ。右投げ右打ち。