あわやノーノーだった。オリックスが、西武高橋光に今季6度目の0封負けを喫した。8回終了時点で無安打。9回、先頭の代打西野がしぶとく中前打を放ち、屈辱だけは免れた。

敵地は異様な雰囲気だった。8回からは高橋光にストライクを1つ取られる度に、拍手が起きた。意地を見せた西野は「拍手があったり、いつもとは違う異様な雰囲気はありました。変な緊張感はありましたが、代打でチャンスをもらったので、そういったことはあまり意識しないように打席に入っていました」と振り返った。

9回に初めて得点圏に走者を進めるも、後続が断たれてゲームセット。借金は今季ワーストタイの20となった。中嶋監督代行は「こちらの対策がまだまだだった。対策を練り直して」と悔しさを押し殺した。先発し、7回5安打2失点と力投した山本を援護できず「毎回、申し訳ないなという気持ちです」と息を吐いた。

吉田正の連続試合安打も24で途切れた。パ・リーグ記録でもある長池徳二の球団記録32試合には届かなかったが、また明日はやってくる。気力を失わず、前だけを見る。【真柴健】