日本野球機構(NPB)は12日、臨時実行委員会を開き、新型コロナウイルス感染拡大防止のために制限していた上限5000人の入場者数を19日から収容人数の50%への緩和を決めた。8日に政府にJリーグとの連名で提出した要望書では、2万人または収容人員の50%までの少ない方としていたが、11日に収容50%と決めた政府方針に準ずる。収容4万人を超える東京ドーム、甲子園、札幌ドーム、ペイペイドームでは、2万人以上の収容も可能となる。

19日以降も当面は50%より抑え、自治体と連携して、各球団の判断で数値を上げていく方針だ。井原事務局長は「段階的に規制緩和をそれぞれの球団の判断で行い、安心安全な球場環境を保持していくのが12球団の認識」と話した。斉藤コミッショナーは「我々の取り組みが来年に控えている東京オリンピック・パラリンピックの運営に少しでも寄与し、その他のスポーツイベントなどの開催指針となれば幸いです」とコメントした。

<各球団の対応>

◆巨人 21日の広島戦以降、東京ドームでの公式戦入場者数を上限1万9000人に引き上げて販売すると発表。座席の間隔を空けるなど、引き続き感染拡大防止に努める。

◆中日 19日の阪神戦(ナゴヤドーム)から、上限約1万人の入場増員に踏み切る予定。加藤球団代表は「いきなり50%にするのは難しい。9月は25%から30%くらいから」。18日からの阪神戦、21日からのヤクルト戦は上限5000人で販売中。追加分の販売方法、入退場時の球場への動線などを調整。14日にも追加販売方法などを発表する。

◆阪神 19日以降の9月開催(甲子園)の5試合分を販売中だが、1試合あたり約5000席を追加。観客を入れていない一、三塁側アルプスと、内外野の一部未発売エリアなどが追加発売の対象になる。10月以降について清水常務取締役は「2万席程度の上限人数で販売する予定」。

◆ヤクルト 19日の広島戦から当面の間、神宮球場の動員を1万4500人に引き上げると球団公式ホームページで発表。