ロッテは4日、内竜也投手(35)細川亨捕手(40)細谷圭内野手(32)に対して、千葉市内で来季の契約を更新しない旨を通知した。3選手とも今後は現時点で未定。

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ロッテには以前、ある格言があった。「チャンスはピンチ。ピンチは大ピンチ」。主に2軍で使われていた。意味は見たまま聞いたままとは少し違う。

ここでいうチャンスとは1軍昇格のこと。しかし、そこで結果を出せなければクビの危機となる。だから「チャンスはピンチ」。また、2軍にいて1軍昇格の声がかからないと、もっと深刻なクビの危機となる。それが「ピンチは大ピンチ」だ。

だれが考えたのかも分からないが、この格言を胸に、ロッテの昇格組は闘ってきた。当時、現役だった日刊スポーツ評論家の里崎智也氏は「リハビリとかで2軍にいた時に聞いたことはあります。でも、さすがに今の若手は知らないんじゃないかと思いますよ」。いつの間にか、あまり聞かれなくなった。

ただ、他に「浦和球場の赤とんぼが肩にとまったらクビになる」という言い伝えもある。笑えるような話で深刻さをオブラートに包む。プロ野球選手が、戦力外の恐怖といかにして付き合ってきたのかが想像できる。【14年ロッテ担当 竹内智信】