阪神は6日、福留孝介外野手(43)能見篤史投手(41)上本博紀内野手(34)の退団を発表した。3選手ともに、すでに来季の戦力構想から外れていた。

福留はこの日、西宮市内の鳴尾浜球場で、2軍選手とともにタテジマ最後の練習に参加。心境を語った。

「やっぱり、さみしさというか、そういうものもありますけど、次に向かってまた進むという意味で」

チームの主力として奮闘したが、頂点に立てなかった。大リーグから移籍8年目の今季、43試合出場で打率1割5分4厘、1本塁打に低迷した。「優勝できなかったので悔いは残りますけど、いいときも悪いときもありながら、こうやって周りの方々に支えられながらやってこられたのは感謝のひと言です」と話した。

この日は練習前、ナインの前であいさつ。「いまここで自分の限界を作らずに、もっともっとできると思ってやってほしい、というのは若い選手に話しました」と明かした。左翼守備に就いてシートノックに参加。最後はノーバウンドのバックホーム返球を見せた。

来季は44歳で迎えるが、現役続行を模索する。「体は元気なんで。大きな故障もなかった。体は元気なので、自分の気持ちがなえなければ頑張れるんじゃないかなと思っています。気持ちが折れていない分『まだまだ』というところですかね」と先を見据えた。いまはまず、11球団からのオファーを待つ。「本当に野球をやらせていただける場所があるのであれば、そういうふうに自分のなかで考えてやっていければなと思っています」と前を向いた。

能見は04年ドラフト自由枠で阪神に入団。おもに先発左腕として活躍し、近年は救援でも存在感を示していた。タテジマ一筋16年目の今季は32試合に登板して1勝、防御率5・01にとどまっていた。上本は08年ドラフト3位で阪神に入団。ユーティリティープレーヤーとして活躍し、14年には自己最多131試合出場で打率2割7分6厘、142安打。18年5月に左膝を負傷し、手術後は精彩を欠いていた。今季は25試合出場で打率1割7分1厘と低調だった。ともに来季も現役続行を目指す。