遊撃一本で常勝軍団に飛び込む。ソフトバンク4位の青森山田・川原田純平内野手(18)が24日、仙台市内のホテルで契約金3500万円、年俸550万円(金額は推定)で仮契約した。「プロになる実感を強く感じた。ショートにこだわりを持ってやっていきたい」。野球を始めた5歳から遊撃手一筋。プロの舞台でも貫く覚悟だ。

憧れの選手にはチームメートになる、今宮健太内野手(29)を挙げた。「守備の基本からいろいろ聞いてみたい。今宮選手のような、打って守れる選手が理想」。ゴールデングラブ賞5回の名手を手本に、1年目で1軍初出場を目指す。福山龍太郎アマスカウトチーフ(44)は「守備力が高いので、出場機会の可能性はある。バランスの良い選手になると思います」と大きな期待を寄せる。

球界を代表する遊撃手との共通項がある。今宮、巨人坂本勇人内野手(31)と同じく、左利きの右投げ右打ち。「書くのとはしは左ですが、気付いたら野球は右でやっていました」と、左投げでも遠投は60メートルを超える。打撃練習では左打席にも立つなど、「両投げ両打ち」と器用な一面も。「先を見据えるのではなく、日々成長していきたい」。将来性を感じさせる若鷹が、飛躍へのスタートラインに立った。【佐藤究】