阪神馬場皐輔投手(25)が8日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、700万円増の2100万円でサインした。17年ドラフト1位でプロ3年目の今季、力量を発揮。救援として1軍に定着して自己最多の32試合に登板した。プロ初勝利など2勝を挙げ、防御率2・08と好成績を収めた。

「難しいシーズン。途中離脱してしまったところもあります。少し悔しさもありながら勉強になった1年でした。勝っている場面で投げさせていただいたり、初勝利もできた。いろんな経験をできて、自分のなかで収穫もあった1年」

9月には新型コロナウイルスの陽性判定で戦線離脱した。憂き目にも遭ったが飛躍のシーズンを過ごした。「先発でも中継ぎでも結果を残したい。いまはどっちでもいける準備というか、どっちでも1軍でできるようにしっかり練習している段階です」。ブルペンでは今季限りで引退した藤川球児氏らに多くを学んだ。「毎試合、試合展開も違いますし、相手打者も何回も対戦する。深くまで野球を、ブルペンでは学びました」と明かした。

来季の飛躍に向けて、速球の精度向上がテーマだ。「先発、中継ぎにしても真っすぐが大事になる。自分をコントロールする投球というか。自分と投げた球の誤差を減らした投球をできたら」と説明した。打者を抑えたときに見せる「馬場ガッツ」でファンをわかせた。「ガッツポーズ自体も意図的にやっているわけじゃない。自然に出るときもあるかもしれないです」と笑顔を見せた。

地元の宮城・塩釜市は大ヒット漫画「鬼滅の刃」で話題を集める。「見てます、見てます。漫画では見ていないですけど、アニメの動画では見ました」と話す。オフは、202段の石段がある「塩釜神社」で自主トレも行う予定。故郷で刃を研いで、来季の相手打者退治に向かう。(金額は推定)