評論家の皆様、忖度(そんたく)なしの答え合わせの時間です! 日刊スポーツが開幕前に実施した評論家25人による順位予想。今回、的中数よりも精度に重きを置いて、独自のポイントで順位を制定した。その最終結果を掲載する。優勝はセ・リーグ全的中の快挙を遂げた権藤博氏(82)だった。【取材・構成=広重竜太郎】

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順位予想の結果を照合するのは日刊スポーツでは初めてだろう。採点は独自のポイント制とした。予想した順位と実際の順位の誤差が、何位あったかでマイナス点を加算。1位予想で結果が6位なら「マイナス5点」となり、他が当たっていても痛い失点となる。的中数よりも精度を重視し、マイナス点が少ない予想が勝者だ(同点なら的中数の多さを優先)。

断然の首位は権藤氏だった。セは全的中の離れ業。「権藤、権藤、雨、権藤」ばりの神予想に同氏は「すごいね」と自画自賛したが、続けた。「根拠は何もない。CSがないから1位、2位、3位だけを考えた」。コロナ禍で優勝だけを狙う特殊シーズン。上位と下位が分かれると分析した。パ・リーグも的中は2つだったが、外れた2位~5位もすべて1位差違い。精度も極めて高かった。

評論家にありがちな、古巣への「忖度(そんたく)」はないという。複数球団を渡り歩いていることもあるが「WBCでコーチもやって、みんな知っているから(意味がない)。忖度しても、当たらんもんは当たらん」とキッパリ。「私の思っている通りにやれば、この戦力ならこれぐらいの順位と予想している」と単純明快だった。

里崎氏は「日刊式、いいですね!」とポイント制に賛同。「1位、6位はそんなに難しくない。3位、4位が難しいからポイントを変えていい」とアイデアも披露した。実際にパ1位ソフトバンクの的中率は84%、セ最下位ヤクルトは88%。一方でセ4位DeNAは12%、パ4位楽天は16%と確かに難問。ちなみにパ2位ロッテの正解率は0%だった。

ポイント設定も改善の余地はありそうだ。順位予想の世界はまだまだ奥深い。