日本ハムの3年目、生田目翼投手(25)が元嬢王の言葉を刻み、指揮官の“ご指名”をゲットする。2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレを行った22日、今季のために新調したグラブを公開した。「実力は努力の差」と刺しゅう。「すごくいい言葉だなと思った」と、グラブをなでた。

引用したのは、タレントの「エンリケ」こと小川えり(33)の言葉。名古屋・栄の元人気キャバクラ嬢で、多額の売り上げから「東海ナンバーワン・キャバ嬢」と呼ばれ、夜の世界を極めた。歯に衣(きぬ)着せぬ発言などが支持を得て、現在はユーチューバーとしても活動中で、生田目も耳にしたその言葉に共感。職種は違えど、頂点に君臨したことのある人物の言葉は胸に響いた。

18年ドラフト3位で日本通運から入団。即戦力右腕として期待されたが、プロ2年間は登板7試合で未勝利と消化不良に終わってきた。今年は開幕ローテ入りを目指し先発として勝負。2年連続で1軍キャンプスタートを勝ち取った。「何としても今年、結果を出さないと、自分でも危ないと思っている。死に物狂いで結果を出したい」と息を巻いた。

自主トレはネットスローなどで投げ込みを重点的に行ってきた。「(課題は)メンタル面が、ほとんど」というほどのネガティブ志向で、メンタルトレーニングなども敢行。例年以上の努力を積んだ今オフ、栗山監督からのご指名を受けて、開幕1軍の舞台を目指す。【田中彩友美】

◆小川えり(エンリケ) おがわ・えり。1987年(昭62)11月2日、岐阜県出身。18歳から14年間、名古屋でキャバクラ嬢を務め、年収3億円となるなどNO・1を極めて19年に引退。現在は拠点を東京に移し、会社経営者として多数の事業を手がける。