巨人の「1軍」が動きだした。16日、沖縄セルラースタジアム那覇で2次キャンプが始まった。東京ドームでキャンプインし、5日に那覇入りしていたS班に、サバイバルを勝ち抜いた若手中心の1軍メンバーが合流した。ベテラン、外国人、若手の選び抜かれた総勢40人が集結。久々の再会に選手個々のそれぞれに意図が行動に表れていた。

ウオーミングアップの配列、位置を注視した。最前列は宮崎メンバーを引っ張ってきた岡本、大城に加え、岸田、横川、ドラフト5位の秋広優人内野手(18=二松学舎大付)。身長2メートルの超大型ルーキーが緊張気味に先輩たちの輪に加わった。最前列はもう1人。「自分はアピールする立場。他のS班の方々とは違う」と、S班で調整を続けてきた吉川尚の姿もあった。

最後尾にも興味深い光景があった。ベテラン大竹、ビエイラ、ウィーラーの外国人コンビに若手筆頭株の戸郷が並んだ。戸郷の前列はエース菅野。背中を追うような、密着マークをしているように映った。菅野は戸郷への期待を公言し、戸郷も手本とする菅野の背中を追う。久々の再会初日、ウオーミングアップから行動に移せることに大きな意味がある。

練習前に球場がある奥武山公園内の沖宮を参拝。例年は原監督が獅子舞にかまれて無事を祈願するが「今年からバトンタッチ」と岡本に“大役”を譲った。岡本は「S班の人たちに『おっ』と言わせたい」と宮崎から若手を引っさげて那覇入りした。坂本主将との再会もごくごく自然だった。2月末までに予定されている対外試合7試合。巨人1軍が「1Team!」でのキャンプに入った。【為田聡史】