巨人ドラフト1位の平内龍太投手(22=亜大)が開幕ローテ入りへ前進した。17日、広島との練習試合(沖縄セルラー那覇)に先発。3回を投げ、1安打無失点の好内容で対外試合デビューを飾った。直球は150キロをマークし、スプリットも効果的に決まった。内角を強気に攻める勝ち気な投球で同じセ・リーグのペナントを争う赤ヘルを押し込んだ。

     ◇     ◇     ◇

鍛え抜かれた胸を張った。平内が攻めの姿勢で前に出続ける。直球23球のうち13球で内角を攻めた。2回先頭、広島4番のクロンに最速の150キロを含む直球3球で懐をえぐった。結果は四球だったが、3ボールからでも腕を強く振り込んだ。「力で勝負してやろうかなと。(150キロを)出してやろうかなと思っていた。同じセ・リーグのカープなので、『これくらいは投げられるんだ』と見せてやろうかなというのはあった」と勝ち気な姿勢を貫いた。

3回1死、羽月への9球目は、顔面付近のボール球でのけぞらせた。赤ヘルが地面に転がり落ちた。「勢いで行き過ぎた」と反省したが、勝ち気な姿勢は変わらなかった。旧友との対戦を意識した。3回2死、亜大の同学年で広島ドラフト6位の矢野を、決め球スプリットで空振り三振を奪った。「意識しました。試合前に小林さんと話して、『矢野は内角直球です』と話していました」と互いをよく知る相手にも内角を攻め込んだ。

登板後、開口一番に言った。「試合後に大胸筋のウエートが待っていたので、それを楽しみに投げました! 今日はもう、気持ち良くできますね!」。対外試合デビューで上々の手応え。強気な投球とは一変の満面の笑顔だった。大学4年から始めたウエートトレーニングに夢中。YouTubeで動画を見るのが趣味になった。大好きなトレーニングルームのことで頭がいっぱいだった。

開幕ローテ入りへ、勝負の1戦目で結果を残し、確実に1歩を踏み出した。次は中5日で23日のヤクルト戦(浦添)に5イニングを登板予定。好投すれば開幕ローテ入りがグッと近づく。勝負の2戦目へ、攻めの姿勢を前面に押し出す。【小早川宗一郎】

▽巨人桜井(2番手で登板し3回無失点)「ストレートの質とキレ、あとカウントを3球で2ストライク1ボールを作ること。その2つを意識しました。かなりいい感じではきていると思います」

巨人担当のツイッターはこちら―>

巨人ニュース一覧はこちら―>