阪神ドラフト2位の伊藤将司投手(24=JR東日本)が、3回1失点で開幕ローテーション争いに生き残った。

ソフトバンク戦の5回から2番手でオープン戦デビュー。6回に真砂に浴びた右越え本塁打の1安打に抑え、チェンジアップやスライダーを駆使し4三振を奪った。

キャンプの実戦は1イニングずつの2試合で、初めて3イニングに延びた。「3回と決まっていたので、初回だけは全力でいって、2、3回はもう自分のペースで投げるようには調整しました」。その全力だった5回は佐藤直をチェンジアップで空振り三振。「空振りを取れたというのは通用するのかなと思う」と自信を深める1球となった。

中村晃との対決では5球目にファウルを打たれた後、靴ひもを結び直すなど落ち着いたマウンドさばきを見せた。4本のファウルで粘った巧打者から最後は9球目、外角カットボールで見逃し三振を奪った。この日の最速は143キロながら「真っすぐはしっかり指に掛かっていたので、打者がちょっと差されていたのは感じた」と緩急に手応えもつかんだ。

同じ左腕では開幕ローテ候補だった高橋がキャンプ中に右脇腹を痛めて離脱。伊藤将について、矢野監督は「もうワンランク上がるかなと。投げていく度にというところを見せていってくれたらね」と大きく期待する。今後、さらに長いイニングを抑えれば先発としてチャンスも広がる。即戦力左腕は「キャンプからずっと調子は維持できている。与えられたイニングをしっかり投げられるように」ときっぱり言い切った。好投を重ね、先発ローテ争いに食らいつく。【石橋隆雄】

◆伊藤将司(いとう・まさし)1996年(平8)5月8日生まれ、千葉県出身。横浜では2年春からエースとして活躍し、2年夏の甲子園では初戦の丸亀戦で14三振を奪い完投勝利。3年春の甲子園では初戦で八戸学院光星に敗れた。国際武道大からJR東日本に進み、20年ドラフト2位で阪神入団。178センチ、85キロ。左投げ左打ち。

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西勇◎

秋山◎

青柳◎

藤浪〇

チェン〇

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