ソフトバンク石川柊太投手(29)が、育成出身の投手では史上初となる開幕戦白星を手にした。武器のパワーカーブに140キロ台後半の直球を織り交ぜ、3回まで完全投球。7回5安打1失点で、初の大役を全うした。「自分のなかで緊張をコントロールできた感じがあったのでよかったです。(野手陣が)早い段階で打ってくれて、すごくテンポよく入れました」。

自分らしく腕を振った。「千賀みたいなエースの風格を振る舞いを出すつもりはない。戦う姿勢を見せられたらいい」。工藤監督から先発を告げられた時から、そう腹をくくっていた。5、6回で満塁のピンチをしのいでも、笑顔とガッツポーズは見せなかった。「ホっとしています。いいスタートがきれたので良かったです」。常勝軍団の開幕投手という責任感を持ち続け、同じ育成出身の千賀も成し遂げていない快挙を成し遂げた。

「千賀が取ってない育成出身の○○というのはなかなかない」。苦笑いを浮かべつつ「育成出身でもやれるんだという気持ちを今でも大事にしています」と胸を張った。石川のサクセスストーリーが、新たに始まった。【只松憲】

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