中日根尾昂内野手(20)がプロ初打点をマークした。初球から迷わずバットを振った。3-3の同点で迎えた2回無死二塁。先発井納に代わった高木の142キロ直球をセンター前にはじき返した。二塁から木下拓が生還。価値ある勝ち越し打にバンテリンドームは沸いた。

名称変更後、初勝利となった本拠のお立ち台には大きな声援を受けて根尾が初めて立った。「(地元で)早く打ちたいと思っていた。いいところで1本出てよかったです!」。今季2本目、通算4本目の安打は本拠地初安打でもあった。プロ3年目。しかも宿敵巨人に今季初めて土をつける決勝打。ようやくバットと言葉でファンを喜ばせた。

開幕から5試合続けて8番左翼で先発出場を続ける3年目。今季最初の打席で安打を放って以降、14打席快音がなかったが、迷いはなかった。「自分のところでピッチャーが代わったので1球目から積極的にいこうと思っていました。初球からいく準備ができていた。その結果、甘いボールを一発で仕留めることができたと思います」。キャンプから取り組んできた心技体すべての準備の積み重ねが結果に結びつき始めた。

2打席目以降安打はなく、9回最後の左翼の守りは武田に譲った。それでも「攻め抜く」が口癖となっている根尾に迷いはない。「内容自体悪くはない。明日は明日なので、いい準備をして迎えられたらと思う」。この一打をきっかけに名称の変わった本拠地の申し子に育てば夢も広がる。【安藤宏樹】

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