ハッスル、ハッスル! 楽天の新外国人ブランドン・ディクソン内野手(29=タイガース)が気迫のヘッドスライディングで、2分けを挟むチームの3連勝に貢献した。4月30日、ロッテ7回戦(楽天生命パーク)に先発出場し、3回に4試合ぶりのタイムリーとなる2点適時三塁打。通算4256安打を誇るピート・ローズ氏に憧れるすし好きのイケメン助っ人が、存在感を示した。

   ◇   ◇   ◇

まだ肌寒い、4月末の仙台の夜。助っ人の全力プレーが、ファンの心を熱くさせた。1点リードの3回2死一、二塁。ディクソンがロッテ中村稔の初球真ん中直球を捉えた。ライナーで右中間を真っ二つ。長い金髪と97キロの巨体を揺らしながら、三塁にヘッドスライディング。「若干危険かなと頭をよぎりましたが、セーフになれてよかった」。勢い余るも右手をベースに引っかけ、2点適時三塁打で貴重な追加点を生んだ。

ハッスルプレーの原点は、名打者にある。父がメジャー最多4256安打を誇るピート・ローズの大ファン。「映像で彼のプレーは見ていた。すごくタフなプレースタイルの選手は基本的に好き」と全力疾走、ヘッドスライディングが信条で「チャーリー・ハッスル」との愛称で親しまれた名プレーヤーに憧れた。ダブルプレーや本塁突入時は足から滑るも「今のところケガもないですし、頭からいった方が速いイメージがある。やらない理由が見当たらない」とヘッドスライディングにこだわる。

メジャーでは19年にタイガースでチームトップの15本塁打を記録した。出場機会を求め、今季から楽天へ入団。コロナ禍の影響で来日が遅れたが、4月23日西武戦で初出場。2打席目で高橋から初本塁打を放った。慣れない日本球界の投手との対戦にも「自分の目で球筋を確認するのが一番の準備。2、3回と対戦を重ねていくごとにしっかりとした準備ができる自信がある」と力強い。

好物はすし。来日後にも食し「一番はサーモンが好き。もう一つ、穴子もお気に入りです」と日本食にも対応する。整った目鼻に、映画「アベンジャーズ」でマイティ・ソー役を務めた俳優クリス・ヘムズワーズに似ていると言われたこともある。初のお立ち台は「アリガトウ。アシタモキテネ」と日本語締め。頼れるハッスル助っ人が杜(もり)の都に現れた。【桑原幹久】