西武栗山巧外野手が、執念の同点打で先発内海の黒星を消し、引き分けに持ち込んだ。

2点を追いかける9回2死満塁。あと1アウトでゲームセットの場面に「やるかやられるかなんで」と覚悟。カウント2-2から、巨人畠の低めの変化球を気持ちで中前にはじき返した。「しびれる場面で、何とか結果がほしいところやったんで良かったです」と拳を握った。

おとこ気を示した一打だった。内海が移籍後初登板した昨年8月22日のオリックス戦。黒星を喫した内海に「打てなくて、すみません」と最初に声を掛けたのが栗山だった。のちに内海が「西武の一員になれた気がしたし、クリの気持ちがほんまにうれしかった」と感謝した言葉。この日は土壇場で黒星を消し、力強く誓った。「援護できるようにとは思っていたんですけど、なかなか点も入らなかったんで、次はしっかり早めに援護したいです」。