<全日本大学選手権:関学大6-1松山大>◇8日◇1回戦◇神宮

1964年以来、57年ぶりに初戦突破を果たした関学大(関西学生)に「近本バット」が力を貸した。5月25日に関学大がリーグ戦優勝を決めると、同校硬式野球部OBの阪神近本光司外野手(26)から、自身も使用するバットメーカー・ヤナセの北村裕さん(ゆたか=46)に連絡が入った。

「後輩たちにバットを贈りたいんです」

北村さんはすぐさま手配を開始。練習用バットは近本おすすめの7本をチョイス。通常より80グラムほど重く基礎体力を上げるためのものなど、後輩の成長を思う近本ならではのバットが用意された。試合用はヤナセ厳選の5本をプレゼント。28年ぶりの全日本大学選手権に向け、関学大に大きな“戦力補強”があった。

1日に受け取った関学大の部員は同部のインスタグラムで「神宮でも頑張ります!」と動画を投稿。近本からは「祝 関学野球部 神宮で執念見せてこいよ」と温かいエールが返ってきた。杉園大樹主将(4年=明豊)は「ヤナセのバットは打感がいいんです。大学生にとっては、ありがたすぎるプレゼント。近本先輩、本当にありがとうございます。これで絶対打ちます」と感謝を胸に大会に臨んでいた。

松山大との初戦は3安打の3番大谷優斗(4年=大社)、先制打の4番杉園主将、7番大石哲平(4年=静岡)がヤナセのバットを使用した。6-1で完勝し、9日は国際武道大との2回戦。「近本バット」で打ちまくり、再び御礼の勝利を届けたい。【阪神担当 中野椋】