“怪物”同士の初対決は、2年先輩に軍配が上がった。ヤクルト村上宗隆内野手(21)は先頭で迎えた2回、3球目の低め真っすぐを強振した。151キロの球威に押し負けることなく、打球は力強く弧を描いて右中間席へ。「ストレートに力がある投手なので、振り負けないようにコンパクトに打ちにいきました。先制できて良かったです」。本拠地初勝利を狙ったロッテ佐々木朗希投手(19)に、1軍初被弾の洗礼を浴びせた。

高津監督は初対戦の163キロ右腕について「すごく球に力があるし、そんなに荒れることがない。結構まとまっている投手」と評した。ファーストストライクから積極的に打つこと、コンパクトに振ること、追い込まれたら球数を投げさせることを意識させ、対策を練って野手陣を打席に送り込んだが、奪えたのはこの1点のみだった。

村上はこれで自チーム以外のセ・パ11球団から本塁打を制覇。今季18発はリーグトップをひた走る。交流戦に入り、打率は1割7分4厘まで下がっているが、この日は8回にも中前打で4試合ぶりのマルチ安打を記録した。5回には三塁守備でも好捕で併殺を完成させ、ロッテの勝ち越しを阻止。打って守って、存在感を見せた。【鎌田良美】

▼ヤクルト・サイスニード(5回2安打5四球1失点で勝敗付かず)「いい球と悪い球がはっきりしていて自分の思う投球ができなかった。リズムをつくれなかったし、もう少し長い回を投げなければいけない」

▼清水が今季3敗目を喫し、これでプロ通算成績が92試合で0勝10敗。デビューから白星なしの2桁連敗は36年桜井(大東京)11連敗、50年成田(国鉄)11連敗、06~07年松崎(楽天)11連敗、36~37年近藤(大東京)10連敗、60~62年久保(近鉄)10連敗、73~75年永本(広島)10連敗、08~11年阿斗里(横浜)10連敗に次いで8人目。

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