悲願の25年ぶりVへ、補強の手は緩めない。オリックスがBC・茨城のセサル・バルガス投手(29)を獲得することが12日、分かった。すでに大筋合意しており、近日中に発表される見込みだ。

バルガスは150キロ台後半の速球を武器とする右腕で、09年にヤンキースとマイナー契約を結んだ。15年オフにパドレスと契約し、16年にメジャー初昇格。7試合に登板も、勝ち星には恵まれなかった。その後はメキシカンリーグなどを経て、20年オフにBC・茨城に入団。今季は11試合に登板し、5勝2敗1セーブ、防御率1・60と好成績を残した。

今夏の東京五輪ではメキシコ代表としてプレー。7月31日の日本戦(横浜)では4番手で6回のマウンドに上がり、ヤクルト村上を空振り三振、ソフトバンク甲斐を三ゴロ、ヤクルト山田を遊ゴロに仕留め、3者凡退に打ち取った。

オリックスの外国人では、ヒギンスは勝ち継投で起用されており、スパークマンは先発起用の方針。野手の新助っ人ラベロは主に一塁を守り、モヤとの競争になる。メジャーで282発の実績を誇るジョーンズは、代打の切り札としてベンチには必要不可欠な存在になっている。ただ投手陣に不測の事態が起きたとき、メキシコ代表右腕を投入できる。覇権奪回へ、フロントも最善を尽くす。

◆セサル・バルガス 1991年12月30日生まれ、メキシコ・プエブラ出身。09年にヤンキースと契約。16年にパドレスでメジャーでデビューし、7試合に登板し0勝3敗、防御率5・03。メジャー実働はこの年のみ。この後ナショナルズ傘下などでプレー。今季はBC茨城に所属し11試合で5勝2敗、防御率1・60。188センチ、107キロ。右投げ右打ち。