日本ハムが拙攻でロッテ15回戦(ZOZOマリン)を落とした。相手打線の倍となる8安打を放ちながら1得点と、好調を続けてきた打線が要所で沈黙した。いずれも接戦だった今カードは1分け2敗と6カードぶりの負け越し。シーズン残り44試合で首位まで11・5差、CS圏まで9差。踏ん張り時だ。

   ◇   ◇   ◇

豪腕サウスポーを捉えかけたのは7回だった。序盤から150キロ超えの直球を軸に抑え込まれたロッテ先発のロメロから先頭の近藤が二塁打、高浜の右前打で無死一、三塁。結果的に、この日最大のチャンスとなった場面で奪えたのは1点だった。栗山監督は「点を取れるように、しっかりやっていきます」と、言葉を絞り出すしかなかった。

打線は8安打を放った。ロッテ打線の倍だったが、この日はつながりが悪かった。2回は無死二塁から後続が3者凡退。5回と8回は併殺打でチャンスの芽がしぼんだ。また、僅差のゲームで足のスペシャリストである宮田を起用できなかった。終わってみれば、1点差に迫った7回2死二塁の場面での代走という手も考えられたが、まだ攻撃が2イニング残っている状況。栗山監督も「あそこは、もったいない」と、その後に訪れると信じたチャンスでの起用を思い描いていたが、8回は国吉、9回は守護神益田に押し切られた。

打線が1点以下で終わるのは8月15日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)以来、3週間ぶり。前半戦に比べれば、うまく攻撃陣は機能しているだけに、この流れを止めたくない。栗山監督も「流れ的には悪くないんだけど、勝ちきれなかったっていう現実はしっかり受け止めて、勝ちきれるようにしっかりやっていきます」。残り44試合となり、上位へ巻き返すには、もう後退は許されない。7日からの本拠地6連戦で浮上するのか停滞するのか-。勝負の1週間となる。【木下大輔】