巨人原辰徳監督(63)は厳しい現実を潔く受け止めた。「私自身の用兵のミスが、こういう同点になったのかなと深く反省します」。

5回までの快勝ムードが、6回守備からの坂本交代で潮目が変わった。代わった若林が6回無死三塁でゴロを失策。阪神に息を吹き返すチャンスを与え、2点差まで迫られた。7回には若林を一塁に移して遊撃にすえた広岡が、無死一塁からのゴロを二塁悪送球。傷口をさらに広げ、追いつかれた。連夜のサヨナラ負けこそ防いだものの、6点リードを守れなかったのは18年7月22日広島戦以来。手痛い引き分けの責任を、指揮官が背負い込んだ。

先を見据えた「一手」だった。坂本は侍ジャパンの主力として東京五輪金メダルに貢献。チーム合流後も主将として全試合に先発出場する。この試合は遠征10連泊目だったこともあり、シーズン終盤の大勝負を見据えてベンチへ下げたことが裏目に出た。6点もリードがあれば、坂本の交代後に回ってくる打席は全員で補えるとの見通しがあったが、守備で乱れた。原監督は「いつも通りの戦い方ではあるけれども、結果的には勇人のカバーをできなかった。そこを読み切れなかったというところですかね」と冷静に振り返った。

未来をにらんだ「もう一手」も打っていた。失策を犯した2選手を、あえて最後までグラウンドに立たせた。「いい糧としてくれればね。幸いという部分では負けがつかなかった。今後さらに、まだまだ厳しい勝負は待ってるわけだからね」と肥やしになることを願った。優勝を争うヤクルト、阪神と続いた6連戦は2勝2敗2分け。勝てなかったが、負けもしなかった。残り38試合。決戦の時はまだ先にある。【浜本卓也】

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