阪神矢野燿大監督(52)はバッテリーでヤクルト打線にやり返せと命じた。ペナントを争うライバルには7日からの3連戦で打ち込まれ、計28失点で1勝2敗。1週間前の生々しい記憶をたどりながら言った。

「投手だけでは抑えられない。捕手がどう引っ張っていくかが大事。前回やられたことをどう使っていけるか。前回の対戦から日がないんで、そこらへんをどうしていくかが大事」

メッタ打ちされた3連戦。若き4番村上には10打数5安打の打率5割、1本塁打、7打点と大暴れを許した。今回14日からの神宮2連戦では、絶対に封じなければいけない相手だ。

14日青柳、15日伊藤将と先週の1、2戦目と同じ先発で勝負する。ハーラートップタイ10勝の青柳は、2戦連続5失点で勝てていない。村上には7日に3ランを浴びるなど今季は11打数6安打の5割4分5厘、3本塁打、5打点と苦手としている。神宮で前日調整した右腕は「相手の対策を上回れるような投球を心掛けたい。村上選手はすばらしい打者なので毎回警戒している。神宮は狭いのでとにかくミスのないように」と誓った。前回ソロを許したサンタナにも8打数4安打の5割と打たれており、下位まで気が抜けない。ただ、今季神宮では3試合を投げて2勝0敗。防御率1・83と狭くても抑えている。

伊藤将は8日に5回3失点。打線が同点、逆転と踏ん張って自身の黒星を消してもらった。ヤクルトに勝てば球団の新人では13年藤浪以来となるセ5球団からの勝利となり、8勝目なら球団の新人左腕では86年遠山に並ぶ。「前回やられてしまっているので、相手打者をイメージして調整してきた」とこの1週間は打倒ヤクルトで過ごしてきた。

今季阪神はヤクルトに11勝5敗2分けと大きく勝ち越している。うち17試合で梅野がスタメンマスクをかぶった。バッテリーで3位のツバメを突き放す。【石橋隆雄】