ロッテが首位を走る。スーパースターはいなくても、全員野球で束になる。己の持ち場で存分に輝く4人をクローズアップする。

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佐々木千隼投手(27)はオフの契約更改で言った。

「来年5年目なので、何とか期待に応えたいなという思いですね。短いイニングだろうと先発だろうとロングだろうと、何でもやっていきたいです」

勝利へつなぐ8回のマウンド。唐川の故障離脱があったとはいえ、自分の力で居場所をつかんで、はや3カ月になる。圧倒的な球威はないから、打たれることもある。それでも防御率は1点台前半を維持し、17日までに挙げたホールドは「20」に達した。

「どんな場所でも、どんな役割でも、自分がしっかり、やるべきことは変わらないと思いますし、しっかり投げて、抑えられるようにやるだけだと思っているので」

居場所をつかんでも、言葉はそう変わらない。肩を故障し、球速が落ちた。「いかに速く見せるか」を工夫し、今のリラックス投法に行き着いている。

「そんなに焦らなくなったというか。バタバタしなくなってきたのかな、とは思います」

内面もリラックス。まだ3日連続登板はない。味わいを深めながら、最終局面へ備える。日本ハム伊藤までとはいかないが、リリース時に舞うロジンの粉は絵になる。ひょうひょうとかわして、締めを益田の熱さに託す。【金子真仁】

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