日本ハム清宮がイースタン・リーグの本塁打王争いで単独トップに躍り出た。「4番一塁」でフル出場したヤクルト戦(鎌ケ谷)の3回に右翼場外へ19号2ラン。「風じゃないですか?」と謙遜したが、あと少しで球場外周に停まっていたバスに直撃しそうな特大弾。18本で並んでいた西武渡部より、ついに1歩前に出た。

飛距離だけでなく、打撃内容にも手応えがあった。捉えたのは、ヤクルト木沢のやや内角寄りの高め150キロ直球。両肘をたたみ、最短距離でバットを出して完璧にはじき返した。「今までにない感じではあったと思います」という打ち方は「結構自然に(バットが)出た」。練習でも取り組んでいた成果が、結果に表れた1発だった。

後輩の躍動にも刺激を受けている。この日は1学年下の万波が左翼への場外弾を含む2本塁打。「感化されます」と素直に話す清宮だが、万波とは「2人で残り全試合打とうと言っている」と、切磋琢磨(せっさたくま)しながら数字を伸ばしている。「あいつの方が打席数も少ないですし、ホームランの確率は高いと思う。でも、数は負けないようにがんばりたい」。目の前の目標達成へ、今は全力を尽くす。【木下大輔】