プロ野球ドラフト会議が11日、東京都内で開催される。北海OBで2年時の16年夏甲子園で準優勝した富士大・佐藤大雅捕手、仙台大・川村友斗(ともに4年)は、道外大学で鍛錬し、ドラフト候補として運命の日を待つ。4年前の17年ドラフトでは、同期の阪口皓亮投手(22)がDeNA3位指名を受けプロ入り。北海学園大主将の鈴木大和外野手(4年=北海)も志望届を提出しており、北海準Vトリオそろっての指名を待つ。

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仙台大・川村が運命の日を控え、心境を口にした。「近づいてくるにつれ緊張してきた。でもまずはリーグ戦。チームのために結果を出すことに集中したい」。今秋の仙台6大学リーグでは、9月25日の開幕戦から全4試合に4番指名打者で出場。13打数5安打1打点、2二塁打の打率3割8分5厘。「まずまずの出足だが、まだやれる」と、ドラフト前最後、10、11日の東北学院大戦を見据えた。

4年間、プロを目指し、努力を続けてきた。2年秋のリーグ戦では、その年の19年ドラフトでソフトバンク3位指名を受けた当時東北福祉大・津森から満塁弾を放ちアピール。打率4割7分4厘で首位打者に輝き、2年冬から2年連続で侍ジャパン大学代表候補に選出された。昨秋は4発でリーグ本塁打王にも輝いたが、今春は無冠に終わった。「長打を打とうとして空回りした。自分のスタイルはコンパクトな振り。そこを意識して臨んでいる」と初心に立ち返り、大学最終年で初の全国舞台となる11月の明治神宮大会を目指している。

北海時代、ともに甲子園準優勝を経験した仲間の存在も、大きなエネルギー源だ。富士大の佐藤、北海学園大の鈴木も志望届を提出。「3人で一緒にプロにいけたら」とトリオでの指名を思い描いた。

同期で一足先にプロ入りしたDeNA阪口は今季1軍での初勝利を含め2勝を挙げている。「投球回数も増えて、すごい刺激になっている。何とか自分もという思いは強い」。届いた調査書はNPB計6球団。50メートル6秒0、遠投105メートルと走攻守そろった左の巧打者が、夢の舞台に立つ日を心待ちにする。【永野高輔】