優勝へ、どでかい1発だ! 1-1の9回2死一塁。ロッテ岡大海外野手(30)が左中間最深部へサヨナラ6号2ランを飛ばし、優勝マジックを「8」に減らした。

残り9試合となる中で、極めて大きなサヨナラ弾。9回2死での本塁打は今季3発目という救世主は、8番打者に堂々君臨。ゲームセットまであきらめないロッテが、2年連続のCS進出をまず、決めた。

   ◇   ◇   ◇

岡大海は18年7月に、藤岡貴裕投手との交換トレードでロッテにやって来た。今季の土壇場の輝きに井口監督は「率的にはそんなでもないですけど、ここ一番に強い選手。本当に3拍子そろった選手はなかなかいないので、ハムからトレードで来てもらったのは、僕の期待通りですね」と目尻を下げる。昨春には球団公式SNSでも「力を1年間通して発揮すれば、すぐに1億円プレーヤーになれる。まだ自分のポテンシャルに気付いていない」と開花に期待していた(なお、今季年俸は推定2200万円)。

打撃練習での飛距離はとんでもなく、京セラドーム大阪の5階席へ涼しい顔でぶち込んでいく。飛距離の秘密は? と聞くと、これまた涼しい顔で「いやぁ、どうですかね。僕、ホームランバッターではないですし、とにかく強い当たりを打っていくことが結果につながるのかなと思ってますし。僕は体重で飛ばす打者じゃないと思うので。瞬発系の部分で飛ばす打者だと思うので。しっかり動けるように」とのことだ。

こんな感じで、どんな質問でもまとまった量の回答がある。かなり早口なのに、ほとんどかまない。身体能力のみならず、思考回路のすごさも感じる。【ロッテ担当・金子真仁】