絶対に負けられない1戦を自責ゼロ左腕に託す。ロッテは27日の楽天戦(楽天生命パーク)で、小島和哉投手(25)が先発する。

オリックスを抜いて逆転優勝するためには、残り3試合で1敗もできない。相手先発は、既に11勝を挙げている難敵・則本昂。仙台の地で好投してきた10勝サウスポーで対抗する。

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惜しみなく投手陣をつぎ込んでくるであろう楽天と、互角以上の投球をしなければならない。小島はロースコアを覚悟した。「そんなに点差が開くことはない。絶対競ったゲームになるので、1球1球、大事に投げていきたいなと思います」。冷たい雨を避け、楽天生命パークの室内練習場で軽めに調整して引きあげた。

負けた時点で2位が確定する。優勝には残り3戦を3連勝か2勝1分けで終えるしかない。「自分のシーズン最後のゲーム。一番は後悔しないように」。チームにとっても自身にとっても、集大成になる。

直近2試合は白星が付いていないが、チーム唯一の2ケタ勝利とエースの働きをした。仙台では2試合計15回を投げて1失点、自責ゼロ。うち1試合は完封と相性がいい。先発マスクが予想される加藤も「バッテリーができることは最少失点で切り抜けること。小島は後先考えずに飛ばしても長い回を投げられる。明日もそのイメージでいけたら」と初回から強気に構える。

長打警戒と、浅村ら中軸を乗せないことが好投の条件だ。12日のオリックス戦では、終盤に同点2ランを打たれて目を赤くした。「この舞台を目指してプロ野球選手になったのもある。この場面で投げられることを幸せに思って投げたい」。もう悔し涙は流さない。【鎌田良美】

◆パのV条件 オリックスは首位で全日程を終了し、優勝は2位ロッテの結果待ち。ロッテが最終勝率でオリックスを上回るには、残り3試合で3勝か2勝1分けが必要になる。オリックスの最短V決定は27日。ロッテの優勝決定日は30日。