「セ・リーグでもない。メジャーでもない。パ・リーグでもない。これからは、新庄剛志です!」。日本ハムの新庄剛志新監督(49)が4日、札幌市内でド派手な就任会見を行った。多くの報道陣が見守る中、秋らしい深紅のスーツに大きな襟を立て登場。世界一のチームを目指す“ビッグボス”は「顔を変えずに、チームを変えていきます!」と、高らかに宣言した。背番号は現役時代と同じ「1」。単年契約で推定年俸は1億円。数々の“公約”を掲げ、新庄劇場が開幕した。

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大スターが、抱腹絶倒の爆笑回答連発で、ド派手に帰還した。会見場でテレビカメラ約20台、報道陣35社119人、ライブ配信した球団公式YouTubeで約2万4000人(最大同時視聴数)が見守る中、アロハポーズで登場した新庄新監督が、いきなり爆笑をかっさらった。「選手兼監督という形で契約を結んでもらいました…」。隣の川村球団社長に、すかさず「いえいえ、監督だけです」とツッコミを入れられた主役は、真っ白の歯を光らせながら「すみません、監督だけでした」と照れ笑い。美容整形手術で現役時代とは少し趣が変わった顔で「これからは、顔を変えずに、チームを変えていきます!」と、所信表明した。

紅葉を思わせる深紅のスーツをビシッと決め、大きな襟を立てた格好は、これまでのプロ野球の監督像とは大きく違う。この日、単年契約の推定1億円で正式契約し、監督になるという夢をかなえた。10月12日に監督のオファーを受け、1秒で「やりまーす!」と返答。「最高でしょ。僕自身が監督になれるなんか、思ってもいないし。でもなったら、なった瞬間『やれる』と。『やったるわ、見とけよ』と。世界一の球団、世界一のチームにしたい」。06年限りで現役を引退してから15年。球団が本拠地を北海道に移し、圧倒的なパフォーマンスでプロ野球人気を北の大地に根付かせた功労者は、あふれる闘志を吐き出した。

真新しい名刺には「BIGBOSS」の肩書が躍る。「これからは、セ・リーグでもない。メジャーでもない。パ・リーグでもない、新庄剛志です!」。新時代の幕開けを、高らかに宣言した。【中島宙恵】