阪神矢野燿大監督(52)が9日、大阪市内の阪神電鉄本社で藤原崇起オーナー兼球団社長(69=阪神電鉄会長)にシーズン終了報告を行った。3年契約の最終年を終えたが、来季の続投が正式に決定。単年契約とみられる。

矢野監督の一問一答は以下の通り。

(テレビ)

-オーナーとはどのような話を

ご苦労さまという言葉をいただきまして、若手をよく使ってもらえた、よく頑張ったというお話もいただきました。一方でやっぱり最後、優勝を逃した、クライマックスも勝ち上がれなかったというところでは、まだまだ鍛えてさらに上を目指して欲しいという激励の言葉をいただきました。

-来季続投も決まった

3年間、できていることも言っていただきましたし、僕としても来季、何とかその期待に応えたい気持ちになりました。

-ヤクルトとゲーム差なしの2位。今季を振り返って

開幕はすごくいいスタートを切れましたし、交流戦が終わるぐらいまで本当に目指す野球、そういうものは本当によくできました。オールスター、交流戦以降はチーム全体が調子も下がってしまいましたので、僕的にはずっと首位にいたので、苦しいというか、勝つことって大変だなというのも実感しました。でも10月には、またみんな本当にいい粘りを見せてくれたんで、そういうところではチーム全体の底上げ、全員のチーム一丸となって戦う、そういうものはできたかなと思っています。ただ、僕自身、何か采配であったりかける言葉であったり、何かできることがあったんじゃないかなってことはすごく思います。だからこそ、すごく悔しいです。でも選手もそうですけど、僕も目の前の試合へ全力でやりきってきましたので、そこに対する後悔はありません。

-成長はできたか

1年目から競争というところを僕は大事に。チームが強くなる上では競争があってこそ。同じユニホームを着てますけどやっぱりみんなライバルで、ポジションを争っていくメンバーなんで、競争はずっと言ってきた。そういうところではルーキーが、その競争にすごく入り込んできてくれたシーズンでした。前より一層競争が激しくなって、チーム全体としても先ほども言ったように底上げ、そういうものができてきました。

-チームの課題

ファンの方にも言われることですが、守備のエラーはもちろん減らしていかないといけない。それがなければ、優勝も可能だった可能性も十二分にあるので。そこは監督としても受け止めてやっていきます。ただこれも伸びしろだと思っているんで。まだまだ減らせると思っているし、減らせた先に、僕たちがもっと上に行けてると思う。

-あらためてファンに

タイガースファンに期待してもらって、結果として優勝できなかったのは責任を感じています。最初にも言いましたけど、これは僕自身受け止めて、また新たな挑戦を来季に向けてしていくことを皆さんにお伝えして、もう1回頑張ろうと思っています。

(囲み取材)

-3年契約を終えて新たに契約。心境の変化は

3年契約だからといって、3年できるとやって来たわけじゃない。1年1年勝負だと僕自身取り組んできたので、3年契約だからどうだったという3年間ではないです。そこは何も特別変わることはないです。ただ形にできなかったという…。僕はいつも言いますけど、俺らの野球とかタイガースの野球とか言いますけど、それを(優勝という)形にできなかったという悔しさはやっぱり1年1年募ります。

-CS敗退後最後、監督自身が「成長していかないと」という言葉があった

やっぱり監督って見られていると思うんですよね。そういう中で僕自身、選手たちに苦しい時でも楽しもうぜとか、そういうものを伝えてきているんですけど、じゃあ俺できてたんかと言われると、やっぱり苦しい時にそれができていない自分もいた。そういうものをやっぱりより僕自身が空気感を作れると言いますかね。そういうものが、より自分の成長ということにもつながると思うし、成長ということになると思います。

-10日から秋季練習が始まる。どういうものにしていくか

まだまだ若い選手たちが多いチームなので、課題としてエラーの数を減らす、そういうことももちろんありますけど、いいところをどんどん伸ばす部分も必要な選手たちが多い。みんなで相談して、もちろん、決断、道筋は僕が選ばせてもらいますけど、どういうチームをつくっていこうと、しっかり話し合ってやっていこうと思っています。