DeNA石井琢朗新コーチ(51)が15日、13年ぶりに古巣に戻った。横須賀市の球団施設で秋季トレーニングに初参加。「優勝してもおかしくない戦力、チーム力は持っていると思う。対戦していても脅威でした。打線も投手も。中に入って課題等もあると思う。選手がいいパフォーマンスができるように手助けしていければ」。広島、ヤクルト、巨人で培った経験を還元する。

08年に戦力外通告を受けて退団した。施設も親会社も変貌し「浦島太郎状態。竜宮城に行って、帰ってきた感じ」。退団時の感情のもつれは消えた。「出て行く時にいろんな思いはありましたけど、外に出て、いろんなものを勉強して『井の中の蛙(かわず)』だと感じた。大海原を漂流して、井の中に帰ってきた」。現役時代、三浦監督とは投打の柱だった。「彼が投げる時は打線で援護できなかった。今度は番長の背中を押してあげられるように」と誓った。【斎藤直樹】