日本ハムは16日、海外FA権を取得している西川遥輝外野手(29)、国内FA権を取得している秋吉亮投手(32)大田泰示外野手(31)と来年の契約を提示せず、保留手続きを行わないと発表した。稲葉篤紀GM(49)は選手が取得した権利を尊重し、ノンテンダーとすることを選択した。3選手は自由契約となり、旧所属球団、海外を含めた他球団とも交渉が可能となり、今後の動向が注目される。

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衝撃が走った。日本ハムは、海外FA権を取得している西川、国内FA権を取得している秋吉、大田と来年の契約を提示せず、保留手続きを行わないと発表。稲葉GMは球団を通じて「3選手と来季以降のプレー環境について協議した結果、選手が取得した権利を尊重し、ノンテンダーとすることを選択しました」とコメントした。

「ノンテンダー」は主にメジャーで使用されている用語。来季契約を結んでいない選手に対し、球団側が契約の意思表示をしないこと。対象選手は、契約保留選手名簿から外れ自由契約となり、旧所属球団、海外を含めた他球団とも交渉が可能となる。球団では昨年12月、村田がノンテンダーで自由契約となり、日本ハムとの残留交渉と並行して海外チームを含めた他球団とも交渉。最終的に同月末に日本ハムとの再契約に合意した例があった。

3選手とも実績があり、球団にとっては功労者にあたる。西川は今季、盗塁王を獲得も打率2割3分3厘、3本塁打、35打点。秋吉はプロ入り後ワーストの登板10試合で0勝0敗0セーブ、防御率2・70と精彩を欠いた。大田は不振で、2度の登録抹消を味わい、いずれも不本意なシーズンに終わった。

同GMは「選手にとって制約のない状態で、海外を含めた移籍先を選択できることが重要と考えた結果です。ファイターズとの再契約の可能性を閉ざすものではありません」と説明した。球団の功労者である3選手へ、最大限に配慮しての措置を取ったとみられる。

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