ロッテ佐藤都志也捕手(23)は打球速度で150キロ台中盤をマークする。勝負強さも備え、ソフトバンク千賀ら一線級の投手からも結果を残した。21年秋にはチームで最も計算できる打者だった時期もあり、5番打者で起用されていた。

19年ドラフト2位で東洋大から入団した。もともと「打てる捕手」として一定の評価を受けていた。ロッテの若手打者では安田、藤原、山口といった名前が先行しやすいが、佐藤都も入団2年でかなり体ができあがってきた。レギュラーの座さえつかめば、彼らを上回る数字を残す可能性は十分にある。

そのレギュラーの座が、一番の問題だ。田村、柿沼に加え、中日から移籍の加藤が台頭した。スタメンマスクはただ1つ。佐藤都は「まずは本職である捕手で勝負したい」と意気込むものの、現状はディフェンス面では田村らにリードを許している。

年明けは益田ら主力投手とともに自主トレを行う予定。そういった向上心の高さや素質にかけてあえて捕手起用をするか、一塁や右翼、DHなど違うポジションでのスタメンも視野に入れるか。首脳陣の判断が注目される。【ロッテ担当=金子真仁】

【22年注目選手】連載まとめ

◆佐藤都志也(さとう・としや)1998年(平10)1月27日、福島県生まれ。聖光学院では2、3年夏に甲子園出場。東洋大では2年春に首位打者に輝き、3、4年時には大学日本代表。19年ドラフト2位でロッテ入団。181センチ、86キロ。右投げ左打ち。