ロッテ中村奨吾内野手(29)は今季もチームの真ん中に立つ。ここまで4年連続で全試合に出場中。「気持ちは休まっているので」と、オフでしっかり充電し5年連続に向かう。

「全試合出てこその結果だと思うので、そこはこだわって。今年も全部出られるように、誰にも守らせないように、少しのチャンスも与えないように」

昨季、二塁守備につかなかったのは4試合9イニングだけ。小川、福田光、西巻に加え、ドラフト2位池田も大型二塁手として評価が高い中での「誰にも守らせないように」の言葉は、さらなる高みへの強い決意を感じさせる。

優勝を逃した一方で、個人としてはベストナインとゴールデングラブをダブル受賞した。ゴールデングラブについては有効投票数273票の約72%にあたる197票を手にし、2位に大差をつけた。派手なプレー以上に堅実さが光る。大胆な守備シフトにも臨機応変に動き、ポジショニングでも投手陣を助けた。

状況次第ながら、今季は観客数がコロナ禍以前に近づく可能性もある。球場では自身の二塁守備のどこに注目してほしいか。あらためて尋ねた。

「やっぱり、派手なプレーはファンの方々も見ていて『すごい』と感じると思うんですけど、そうじゃないプレーも1つ1ついろいろ、他の選手もそうですけど、いろいろな技術が詰まっていると思うので。難しいバウンドを何げなく捕っているのがうまかったりというのはプロだと思うので、そういうプレーをしっかりできていければ」

プロとしての思いをさらに重ねていく。

「投手が打ち取ったと思う打球はしっかり捕っていけるように。そういうところも見てもらえれば。派手なプレーもプロとしては大事だと思いますし、見てて華やかに感じると思うんですけど、そういったプレー以外も球場で。カバリングであったり、セカンドはプレーに関わっていない時でも動いていることも多いので、そういうところを球場に来ていろいろ見てもらえれば、楽しさもまた広がるのかなと思います」

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