ロッテ佐々木朗希投手(20)が11日、東日本大震災から11年の節目に報道対応した。小学3年生の時に岩手・陸前高田で被災。父と祖父母を亡くした。「その時のつらさだったり悲しみというのは消えないとは思うんですけど、その中で今、野球にこうして打ち込めているのはたくさんの方々の支えがあってと思うので」と感謝を口にした。

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成人して初めての3・11を迎えた。「まだ(震災を)知らない子どもたちもいると思うんですけど」と次世代にも気持ちを寄せ「今ある当たり前のことや、身近にいる大切な人たちのことを、今よりも当たり前だと思わずに向き合ってもらえたら」と伝えた。故郷では児童への防災教育も本格的に開始。教訓を伝える-。思いは1つだ。

郷土のヒーローへの期待は増すばかりだ。陸前高田では、3・25のシーズン開幕前に市民有志による「佐々木朗希選手を応援する会」が発足する見込み。シニア世代も含め8人前後が発起人を務める。小学生の“朗希少年”に野球を指導した村上知幸さん(51)も、発起人の1人になる。

昨年も仙台・楽天生命パークで登板したが、コロナ禍で観戦自粛の市民が多かった。チームは今季、開幕3連戦を含めて仙台で13試合。「観戦ツアーもできれば」と村上さんは構想する。佐々木朗は「試合でたくさん投げて、1つでもいいプレーを多く見せられるように、喜んでもらえるようにできたら」と話す。希代の直球で元気を届ける。【金子真仁】