若き3番が一発回答だ。オリックス紅林弘太郎内野手(20)が今季初の3番遊撃で出場し、6回にオープン戦1号を左中間席に運んだ。昨季最優秀防御率の中日柳が投じた144キロ直球を完璧にスイング。「下位打線より、3番の方が『やってやろう』という気持ちになる」と笑顔を見せた。

【関連記事】オリックスニュース一覧

右肩痛の影響もあり、12日巨人戦から1軍に再合流したばかりだが「(肩は)全然大丈夫です」と心配なしを強調。狙うは「開幕ショートのスタメン」で「143試合、今年は絶対出たい」とレギュラー定着に闘志を燃やす。将来的には「チームの主軸、3番、4番を打ちたい。そこを任せられるようなバッターになりたい」と目標は高い。

初めて実現した3番紅林、4番吉田正、5番杉本の新クリーンアップは、連覇&日本一を狙う中嶋監督が用意した秘策だ。紅林の3番は昨季、吉田正の離脱時にあったが、3人が中軸に並ぶこと自体が初めて。指揮官は3番紅林の起用について「(吉田正と杉本の打順が)1つずつ下がっていけば厚くなる。厚みがほしい」と説明。新中軸の後に置いた6番宗についても「宗は(走者を)かえす能力が高いんでね。そうなれば、あそこ(吉田正と杉本)の後も選択肢にある」とダブルの手応えを明かした。

昨季は143試合中、130試合で異なるオーダーを組み、25年ぶりのリーグ優勝を成し遂げた。中嶋監督は「調子もありますし、打順は生き物なので」と今季も固定しない方針。3番紅林という大きなオプションを手に入れ、強力打線を編成する。【真柴健】