阪神ドラフト4位前川右京外野手(18=智弁学園)が、沢村賞右腕から技ありの一打を放った。「7番左翼」で先発出場。同点の5回無死一塁で迎えた第2打席。3球ファウルで粘った後の6球目だった。山本の外角低めの122キロカーブに食らいつき、左前に運んだ。マルチ安打を放ったデビュー戦の13日巨人戦以来、1軍戦3試合、10打席ぶりのヒットに「少しホッとしたというか、打ててよかった」と表情を緩めた。

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積極打法を貫いた。3回の第1打席は初球から2球ファウルで1ボールを挟み、外角154キロの直球で空振り三振と完敗。「ワクワクというか、楽しみもあった。振っていって学んでいく姿勢は変えずに、向かっていけたのはよかった」。試合前は吉田正のフリー打撃にくぎ付けに。「すごく下半身の粘りで持っていっていた。とても勉強になった。頭が全くブレてない。自分も頭をブラさず、強く振れたらいいな」と必死に技術を吸収しようとした。

矢野監督は「この前4三振だったけど、俺としては今、日本で一番いいピッチャーやん? それを経験させてあげたかった。1軍に残るのか、2軍に行くのか分からんけど、肌で感じてこれから野球をやっていくのと違うと思う。1本出ただけでも大したもの」と目を細めた。開幕1軍入りへ、高卒新人のアピールは続く。【古財稜明】