日本ハムは4番の清宮幸太郎内野手(22)が、BIGBOSSの猛ゲキにフルスイングで応えた。6日ロッテ戦(札幌ドーム)で1-0の4回、右翼席へ今季2号ソロ。前日5日の同戦のチャンスで新庄監督の「打て」のサインに応えられなかった大砲候補が、名誉挽回のアーチを描いた。チームは9回無死一、三塁から、宇佐見真吾捕手(28)が左前にポトリと落ちるラッキーな安打を放ち今季初のサヨナラ勝ち。連敗を4で止め、2勝目を挙げた。

【日本ハム】9回宇佐見真吾の打球がまさか…ビッグボス初のサヨナラ勝利で2勝目>>

清宮が、4番の仕事をやってのけた。野村の今季1号で1-0とリードして迎えた4回、フルカウントからの6球目。真ん中低めの直球を、フルスイングした。打った瞬間、スタンドインを確信する滞空時間の長いアーチが、右翼席へ突き刺さった。今季2号に「昨日の分です。昨日、あんなチャンスでヒーローを逃しているので、今日は絶対打ったろうと思ってました」とドヤ顔。貴重な追加点に、ベンチのBIGBOSSも両手を広げて大喜びだ。

前日5日のロッテ戦。0-2で迎えた7回1死満塁の大チャンスに、代打で登場した。3ボールとなり、ベンチから「打て」の指示が飛んだものの、真ん中付近の直球、カーブと2球連続で見逃してしまった。結局、捕邪飛に倒れ、この回は無得点。新庄監督から「オレは君を信じて『打て』のサインを出したんだから、割り切って、バチーンと捉えに行きなさい」と、注意を受けた。

「昨日、本当に悔しかったので、今日は絶対に打ってやると思っていた」と清宮。試合直前まで打撃フォームの修正を繰り返し、納得のいく形で本番に臨んだ。「自分の良い悪いが分かるようになってきた」と進化の手応えは十分。打撃だけでなく、3回の守備でも、一、二塁間のゴロをきっちりさばく好プレー。チームは終盤までもつれた試合を、今季初のサヨナラで制した。

清宮 10戦で1勝しかしていないから(新庄監督は)いろんなことを言われているんだろうなと…。僕たちの力不足でしかない。やっぱり、たくさんBIGBOSSに勝利を届けたい。勝てたのが一番うれしい。

5試合ぶりの勝利に、終始、ニコニコ。負けても批判の矢面に立ち、決して明るさを失わない指揮官へ、恩返しを誓った。【中島宙恵】

 

▽日本ハム新庄監督(今季初のサヨナラ勝ちで2勝目)「今日は選手に聞いてあげて!選手!選手!」