「カドックス」達成の裏にBIGBOSS采配あり-。日本ハム新庄剛志監督(50)が試合後に自身のインスタグラムでフォロワーに、ある質問を投げかけた。

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90球で完封勝利を挙げた加藤貴之投手(29)の投球を振り返る映像とともに「今日の試合 カドックス(加藤投手) 何回セカンドに打球が飛んだでしょ!?」。

正解は8個。初回無死一塁での二ゴロ併殺打から始まり、右へ左へ、そして右前に落ちそうな飛球まで、全て処理したのは「5番二塁」でフル出場した石井一成内野手(27)だった。

新庄監督はこの日、迷った末に二塁スタメンを石井に託していた。試合後に球場で取材に応じた際に明かしていた。

新庄監督 今日はねぇ、加藤君はゴロで抑えるピッチャーだから(二塁手は)メンディ(アルカンタラ)か石井君で迷ってね。メンディでも(8個の打球を全てアウトに)取れたかもしれないけど、ちょっと動きの1歩目が違うというところで。石井君でよかったと思う。

遊撃手も、守備に定評がある高卒3年目の上野響平内野手(20)を抜てきした。初回の守備では一塁走者が西川、打者山崎という俊足コンビを石井の素早い打球処理と上野の無駄のない一塁送球で併殺打を完成させ、加藤の快投を後押ししていた。

新庄監督 今日は上野君。ゲッツーをたくさん取るためにこういうオーダーを組んで、加藤君ならやってくれるだろうと。

加藤の投球スタイルを生かすことを念頭に置いた用兵がハマり、100球未満の完封、通称「マダックス」ならぬBIGBOSS命名「カドックス」をアシストしていた。

起用した選手がそれぞれ期待通りのパフォーマンスを見せての快勝で、今季初の3連勝。借金も最大9から、直近6試合で5勝1敗と巻き返し、5まで減った。20日は来日初登板初先発となるコディ・ポンセ投手(27)を送り込み、4連勝を狙う。「明日(の二塁手)は(ポンセと同じ新外国人選手の)メンディで、ガッといってくれると期待している。俺もコロコロ、オーダーを代えてハマってるでしょ。今までやりたかったことは、これなんですよ。徐々に徐々に固めて。固まっている選手も意外といる」と、試合を重ねるごとに固まりつつあるBIGBOSS流の戦い方に手応えをにじませた。