侍ジャパン栗山監督が京大の戦いに目を見張った。甲子園で行われた関西学生野球春季リーグを視察。「オールジャパン」を掲げ、積極的にアマの現場にも足を運ぶが、これまで大学野球は関東が中心だった。初めて生で関西の大学野球を見て「すごくいい時間だった」と刺激を受けた。特に、京大のプレーに「びっくりするぐらいレベルが高かった」と率直に話した。

最下位が多い京大だが、19年秋は4位と健闘。今春は元ソフトバンクの近田怜王新監督の下、開幕カードで関大から勝ち点を挙げた。この日は立命大に1-2で惜敗も、足を絡め積極的に仕掛けた。栗山監督は「一生懸命やっている。本当にものを考えられる人たちが、10年後、フロント含め野球界を引っ張っていくはず」とエールを送った。自らも国立大(東学大)でプレー。「野球がうまくなるには世の中の原理原則を学ぶことが重要」と文武両道を説くだけに、京大の善戦に力をもらった。

同大対近大も2-1だった(近大が勝利)。ネット裏から「世界で勝負するには1点をどう取り、1点をどう防ぐか」と来春WBCをイメージした。プロアマ関係なく、世界一奪回への学びとする。【古川真弥】